report
成果事例
- TOP
- 成果事例
CASE.01
カクダイ製菓株式会社
電話録音システムの導入により安心して働ける環境を整備
企業プロフィール
課題
長時間のお客様問い合わせ電話への対応による通常業務の圧迫
当社は「クッピーラムネ」ブランドのラムネ菓子の製造、販売事業者です。パッケージに印刷されたうさぎとリスのキャラクターとともに、小さなお子さまだけでなく幅広い年齢層の方に愛され、おかげさまで2019年には創立100年を迎えることができました。


販売先は駄菓子店やスーパーなどの店舗であり、商品に関するお問い合わせ先は、会社の代表電話番号となっておりました。
これらのお問い合わせについては、お客様相談室が複数名で担当しております。対応マニュアルを自社で作成し、対応困難な要望があった場合は会社全体で情報を共有して対応方針を定めるなど、従来からカスタマーハラスメント対策は進めていました。
近年、一部のお問い合わせにおきまして、商品の不良や製造上の問題がない旨をご説明しても、ご理解をいただくまでにお時間を要するケースや、複数回にわたりご連絡をいただくケースがありました。
その結果、担当者の対応時間が長時間に及ぶことで通常業務に影響が生じたり、電話回線が混み合ったりする状況が発生しております。また、一部の対応においては、担当者が心理的な負担を感じる場面も課題となっております。
取り組み内容
電話録音装置の設置

カスタマーハラスメント対策支援補助金を用いて、代表電話(お客様対応電話番号)で録音可能なシステムへ変更する設備工事を行いました。
電話システムの改修後に年末年始の長期休業期間がありました。長期休業後にはこれまで、対応に時間を要するお電話が増える傾向にありましたが、年末年始休業後はそのような事例は見受けられませんでした。
お電話の冒頭で録音に関するアナウンスを行うことで、より円滑なコミュニケーションにつながり、結果として落ち着いたやり取りに寄与した可能性があると考えております。
また、電話応対者からは安心して業務に取り組めるという声を受けております。
今後の取り組み
録音した対応記録は、ハラスメント事案の事実確認に使用するだけではなく、今後は自社の顧客対応技術の向上に活かしていきたいと考えております。 導入したシステムの文字起こし機能などの活用で、お客様の満足を引き出せた事例、反対にお客様とのコミュニケーションにおいて改善を要する事例を社内で共有し、「よりお客様に寄り添える対応手順」を考え、対応マニュアルをより良いものに改訂するヒントにしていきたいです。
カスタマーハラスメント対策支援マネージャーからのコメント
中小企業カスタマーハラスメント
対策支援マネージャー
下村 静穂
録音装置導入について、補助金申請時に見込んでいた就業環境の改善効果(事実確認を容易にする、カスハラ事案発生の抑止や従業員の安心感アップなど)だけでなく、企業が今後の顧客対応力を高める意欲を増した前向きな姿勢が評価できます。
労働者が自社製品やサービスを良く理解し、顧客等への対応力向上を図るための研修等は、国が公表したカスハラ防止対策指針でも「事業主の望ましい取組」に挙げられています。そのため、今後補助金申請を考える事業者にもぜひ参考にしていただきたい事例です。
CASE.02
セブン-イレブン名古屋阿由知通4丁目店
ボディカメラ導入による従業員が安心できる職場環境づくり
企業プロフィール
- 企業名
- セブン-イレブン名古屋阿由知通4丁目店
- 業種
- 小売業(コンビニエンスストア)
- 住所
- 名古屋市昭和区
課題
これまでのカスハラ防止措置をさらに深化させ、より従業員の安心感を高めたい
当店は市内の主要通りに面した大規模店舗で、年齢など幅広い層のお客様にご利用いただいており、従来からカスタマーハラスメント対策には力を入れておりました。
具体的には、店内に複数台の録画カメラを設置し、顧客とトラブルが生じた際の事実確認を速やかに行えるよう準備するほか、フランチャイズ本部から提供されたカスハラ対応方針や対応マニュアルを自社仕様に整えて導入済みです。
24時間営業というコンビニの特性上、顧客とのトラブルが発生した時に、社長やマネージャーが店舗を不在にしている、別店舗に出向いている場合もあります。その場合でも、従業員の顧客対応を正確に記録し、すみやかにマネージャーたちと共有できる準備体制がより重要となります。
しかしながら、既存カメラは設置からかなりの時間を経過しており、録画画像の鮮明度や記録の保存期間の面で最新機材と比べ見劣りがする面がありました。また、カメラが捉えられる画角も十分といえず、死角が生じている点も正確に情報を記録する面で不安がありました。
それと同時に、店舗の問い合わせ電話には録音機能がなかったため、長時間の苦情電話でも正確に記録する体制づくりも必要でした。

取り組み内容
録画用カメラ(ボディカメラ)、インカム、録音機能付き電話機を導入

カスタマーハラスメント対策支援補助金を用いて、ボディカメラとインカムを購入しました。
カメラは、1台はレジ付近に据え置くか、従業員が携帯して使用します。もう1台はバックスペースの事務所内で社長や店舗マネージャーが使用します。店内のカメラにより、カスタマーハラスメント及びその恐れがある事態が発生した際には顧客対応の状況を、広範囲に録画、録音することができるようになりました。
また、録画はクラウド対応型であるため、他のカメラとリアルタイムで録画記録を共有しながらカメラの通話機能を使用して対応を指示することも可能となりました。
このクラウド保存の通信料は、補助事業期間終了までの4か月分を申請することができました。
また、代表電話(お客様対応電話番号)で録音可能な電話機に変更しました。
補助事業終了後の変化
今回のボディカメラ設置を契機に、顧客向けの録画案内ポスターの文面に「カスタマーハラスメント防止のため」と目的を明記するように変更しました。その結果、顧客によるカスタマーハラスメント行為の抑止力はより高まった実感があります。
また、カメラと電話録音機器の導入時に全従業員向けに操作方法などの研修を行いましたが、従業員からは、会社が自分たちを守ってくれる安心感が高まったという声が多くありました。
一方で、お客様から少しだけ威圧的なクレームを受けたとき、まだボディカメラの操作に慣れておらず、適切に録画できていなかった事案が発生しました。カスハラにいたる恐れのある言動を受けた時にも落ち着いて記録ができるよう、実際の機器操作を試してみる、情報共有のシミュレーションを行うなど、通常時からの研修の大切さをあらためて実感したところです。
カスタマーハラスメント対策支援マネージャーからのコメント
中小企業カスタマーハラスメント
対策支援マネージャー
下村 静穂
はじめに社内カスハラ防止体制の現状をしっかりと把握し、対策が足りていないところ、補うことで従業員の職場環境改善により役立つツールは何か、と補助事業計画を立てたことで、従業員の安心感向上につながった事例です。
カスハラ対応マニュアルを策定し従業員に周知したら対策は完了、とは言えません。
カスハラ(その恐れも含む)事案に対応したことで、対応マニュアルにおいて記載が不十分だった点や、想定していなかったケースが見えてきます。あるいは、クレームをカスハラに発展させずに終了させられた成功事例が生まれることもあります。
国のカスハラ防止対策指針では、社内でカスハラ相談を受けた後の再発防止に向けた措置を講じることも義務の一つです。相談事案を受けて対応マニュアルの見直しや改訂を行い、その改訂マニュアルをあらためて研修などで従業員に周知することにより、企業のカスハラ防止措置をより実効性のある取組みとすることが可能です。