研究開発センター

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「サイエンスパーク研究開発センター」は、なごやサイエンスパークの中核施設で理化学研究所や地域の研究機関による先端技術に関する研究の拠点として、地域産業の活性化と新たな産業の創造育成に貢献します。

研究開発センター

施設概要

名 称 サイエンスパーク研究開発センター
所在地 〒463-0018 名古屋市守山区桜坂二丁目3101番地
敷地面積 32,371m²
構 造 鉄筋コンクリート造3階建
延床面積 共同研究棟2,000m²
共同機械室440m²
理化学研究所棟4,000m²
研究機関 ・国立研究開発法人理化学研究所(理化学研究所棟)
・公益財団法人 名古屋産業科学研究所(共同研究棟)
開 館 平成9年5月
施設運営 公益財団法人 名古屋産業振興公社

共同研究棟

公益財団法人 名古屋産業科学研究所研究センター

名古屋産業科学研究所研究センター

研究テーマ

「SiC単結晶工具の研究開発」

研究内容

  • ○新しい切削工具素材としてSiC(炭化ケイ素)単結晶(※1)の開発を行っています。SiC単結晶を切れ刃先に搭載した切削工具を開発し、航空機の機体材料等を変質させずに高精度かつ高能率に加工することができます。また医療・エネルギー産業分野においても微細加工工具として重要な加工分野に貢献しています。
  • ○平成29年度は、SiC単結晶の刃先丸みを10ナノメートル以下に鋭利化できる技術を開発しました。石英ガラス等の微細加工を研究し、医療機器や新エネルギー分野の製品の高機能化を図る工具を開発しました。
  • ○平成30年度にはSiC単結晶の研磨技術CMP(※2)を応用し超硬合金(WC)の微粒子を変質無く加工出来る技術を研究し確立しました。
  • ○令和元年には超硬工具の刃先丸みを0.1マイクロメートル以下の鋭利化に成功した。更に、レーザーを使った超硬刃先の高硬度化の研究を始めました。
  • ○令和3年現在、レーザーを使った超硬刃先の高硬度化の実験を継続しています。
  • ※1 SiC単結晶:ダイヤモンドと同じ結晶構造で炭素とシリコンでの単結晶構造のもの。ダイヤモンド単結晶よりも刃先が鋭く化学的安定性に優れ金属なども切削出来ます。
  • ※2 CMP:Chemical Mechanical Polishing 化学反応物理的研磨

研究成果

  • ○SiC単結晶で微細加工を研究し医療及びエネルギー等のデバイスの新加工技術を確立しました。
  • ○超硬合金(WC)の微粒子を変質無く加工出来る技術を確立しました。
  • ○超硬工具の刃先丸みを0.1マイクロメートル以下の鋭利化に成功しました。
  • 〇超硬表面から他元素をドーピングする手法を開発。
    WC超硬の1.5倍の高硬度化に成功しました。

研究体制

  • ○研究参加機関…
    ・名古屋工業大学・(同)SiCツールズ

[研究管理法人…(公財)名古屋産業科学研究所]

研究テーマ

「触覚センサ付きロボットハンドによる加工食品のハンドリングの開発研究」

研究内容

  • ○力や滑りやすさのほかに温度も同時に計測できる柔らかな接触部を持つ触覚センサを開発しており、このセンサをハンド指先に取り付けたロボットによって、柔らかな物や壊れやすい物を持ち上げて指定の場所に配置することができるロボット制御技術を研究開発しています。大きさや形が不定の農産品や食品を計量や測温と同時にハンドリングすることによってタクトタイムを短くし、今まで難しいとされてきた加工食品工場や選果場などのロボットによる効率的な自動化を推進します。

研究成果

  • ○触覚センサによって力の計測、滑りやすさの計測、温度の計測を同時に行うことができることができます。また、柔らかな接触部の製造技術やロボットハンドの連携して滑りやすい物、壊れやすい物を最小の把持力でピック&プレイスすることに成功しています。
    技術開発としては特許出願に至りましたので、今後この技術が生きる応用先を検討していきます。

研究体制

○研究参加機関…
・愛知工科大学・埼玉工業大学・㈱太田廣・㈱十川ゴム

研究テーマ

「触覚センサ付きロボット義手の開発」

研究内容

  • ○現状ロボット義手には感覚がないので、研究開発した柔らかな接触部を持つ触覚センサをロボット義手に導入する研究開発を行う。

研究成果

  • ○人の手の運動解析を行い、自由度の少ないロボットハンドで人の手の操作性に近いものが実現できることをシミュレーションなどで示してきました。
    研究費の申請が認められなかったので、シミュレーション結果をもって、研究の終了としました。

研究体制

○研究参加機関…
・(株)イノアックコーポレーション
・名古屋大学予防早期医療創成センター 教授/大学院医学系研究科 教授 平田 仁

[研究管理法人・・・(公財)名古屋産業科学研究所]

研究テーマ

「触覚センサの応用先への適合技術開発」

研究内容

  • ○触覚センサを指先に持つ産業応用も可能な電動ハンドの設計を行う。

研究成果

  • 協働企業と相談した結果、試作費用を捻出することができず、ペンディング状態です。

研究体制

○研究参加機関…
・㈱太田廣・㈱十川ゴム

[研究管理法人・・・(公財)名古屋産業科学研究所]

研究テーマ

「指先に触覚センサを有する除菌機能付きロボットハンドの開発」

研究内容

ロボットハンドに装着して利用する触覚センサの知的財産(特許)をベースとして、いままでロボット化できていない操作、作業を行うことが可能なロボットハンドシステムの開発を行う。特に、樹脂材料で形成する触覚センサの接触部を自動的に除菌する機能を実現することによって、医薬品や食料品をハンドリングする作業を行うロボットハンドを実現する。

研究体制

○研究参加機関…
・Tacle株式会社
・イノアックコーポレーション

理化学研究所棟

国立研究開発法人 理化学研究所

国立研究開発法人理化学研究所 提供
国立研究開発法人
理化学研究所 提供
 

研究テーマ

「生物制御に基づく、ロボットの自律制御に関する研究」

研究内容

  • ○ロボットが行動を学習し、自律的(※)に活動できる制御手法の開発を行っています。
  • ○令和3年度は、これまでに開発した学習アルゴリズムを人との相互作用による適応が必要な義手の制御や,脳卒中患者のリハビリに利用可能なロボットに活用していくことを引き続き目指します。
  • ○実生活で想定される、環境のわずかな変化に臨機応変に対応でき、家庭での介護や災害現場での救助等の実生活に密着して日常生活の助けとなるシステムの開発を目指しています。
  • ※自律的:環境状態や現在の状況を自ら判断し、適切な行動を
    選択・実行することです。

研究成果

  • ○生物が未知の環境に適応する学習法を「Tacit Learning」と名づけ、ロボットに応用することで、従来のロボットとは全く異なる、人間の歩行に極めて近い動作や、外骨格ロボットを利用した歩行補助、義手の操作などを実現しました。
    その技術を、効果的な脳卒中リハビリテーションなどに応用する実験を進めています。

研究体制

○研究参加機関…
国立研究開発法人理化学研究所(知能行動制御連携ユニット)・トヨタ自動車(株)

研究テーマ

「Contact Realityの実現による遠隔触診システム開発」

研究内容

  • 〇医師と患者の双方が触れ合っている感覚を有する遠隔触診システムの開発を行っています。
  • 〇令和3年度は、医師の意図に従って、患者に対し触り方や強弱といった適切な触覚刺激を加えるマニュピレーションシステムの開発を目指します。
  • ○診察における触診の役割として、医師が患部に触れてその状態を把握するためだけのものではなく、脳神経科学に基づいた解釈を加えることで、医師の過去の経験を想起し診断に確信をもたらすこと、また医師と患者の間に信頼関係を構築することが大きな役割であることが分かった。そのうえで、それを実現するためのデバイスを開発し、来年度のシステム構築を見据えている。

研究成果

  • ○診察における触診の役割として、医師が患部に触れてその状態を把握するためだけのものではなく、脳神経科学に基づいた解釈を加えることで、医師の過去の経験を想起し診断に確信をもたらすこと、また医師と患者の間に信頼関係を構築することが大きな役割であることが分かった。そのうえで、それを実現するためのデバイスを開発し、来年度のシステム構築を見据えている。

研究体制

○研究参加機関…
・国立研究開発法人理化学研究所(知能行動制御連携ユニット)
・名古屋大学
・豊田合成㈱

研究テーマ

「主体的な行動変容を促すAwareness AIロボットシステム開発」

研究内容

物質的な豊かさを追求する時代が終わりを告げ、安心・安全や生きがいといった心理的・内面的な豊かさにより重きを置くようになり、価値観が多様化した現代社会において、自らの可能性を最大化すべく主体的に行動しながらも、適切な社会的役割を果たすことが可能な社会の実現が強く求められる。主体的に行動するには、自らやるべきこと・やりたいことに気づくことが必要であり、適切な気づきを促し、その発展と継続を補助するAwareness AIの開発が本提案の目的である。
気づきとは、人の無意識と意識の狭間を埋めるものであり、これまでの研究で、ロボットによる適切な無意識下での運動補助が、人に多様な気づきを与えるため必要であることが分かっている。本研究では、主体的な気づきを与えるAIロボット、他者との関係を構築するAI、努力の継続を補助するAIを開発し、将来への希望を描きつつ生活できる社会の実現を目指す。

研究体制

○研究参加機関…
・名古屋大学
・産業技術総合研究所
・東京大学
・日本女子大学
・豊田合成株式会社

配置図

研究開発センター配置図

研究団体へのリンク

お問い合わせ先

公益財団法人 名古屋産業振興公社 研究推進部 研究開発支援課
〒463-0018 名古屋市守山区桜坂五丁目301番地
なごやサイエンスパーク サイエンス交流プラザ
電話(052)736-5680 FAX(052)736-5685